羊蹄ニセコワンダーサイクリング 2026

2024年からゲストライダーとして参加をさせて頂いている「羊蹄ニセコワンダーサイクリング」

毎年地域のサイクリストとの交流や、羊蹄山周辺地域の素晴らしい景観の中でのライドへの期待を胸に、今年も参加して参りました!


このイベントを知る人、実は少ないかも知れません。

近年、非常に盛り上がりを見せているニセコクラッシックやニセコグラベルが非常に大規模なイベントなのに対し、この羊蹄ニセコワンダーサイクリングは、規模的には比較的コンパクトなライドイベントとなります。

ただ、このイベントが発信する意味や方向性は、前途の大きなイベントとは全く異なるものとなっています。

どういう事なのでしょうか。


このライドイベントの参加者の多くは、この羊蹄山麓周辺にお住いの方、若しくは札幌など比較的近隣にお住いの方々が多い印象です。

参加者の方々にお話を伺うと、こういったライドイベントに参加されるのは初めてと言う方も多くいらっしゃり、ご職業などのバックボーンも様々・・・

要するに、地元の方でサイクリングに興味を持ち始めた方々が多く参加しており、このイベントの中で多くの新しいコミュニケーションが生まれる様になっています。

ユニークなのが、エスコートライダーやサポートライダー以外の一般参加者には、当日までその年のコースが公表されません。

基本的には、コースを熟知したエスコートライダーを中心としたグループライドとなり、コース上で誰一人として単独走となる事が無い様になっています。

エスコートライダーが各グループの先頭を走り、その日のコースのお勧めのビュースポットを案内してくれたり、その地域を熟知する地元ライダー達が通過する地域の裏話を教えてくれたりと、バラけずまとまって走るからこその楽しさがあります。

勿論、グループは走力によって分けられ、この日も80㎞のコースと50㎞のコースとにそれぞれ分かれて走行しました。


今年のスタート地は、羊蹄山から西の日本海へ向かう途中にある蘭越町、昆布駅前に集合してスタートしました。

「昆布駅」とはとてもユニークな名前ですが、諸説ある中でもアイヌ語の「小さなこぶのある山(トコンポ・ヌプリ)」が由来となっているのではないかとの事らしいです。
知らんけど・・の付け加えはありませんでした(笑)

そこから今年は海に向かって走り、海に出た所の道の駅で休憩した後は再び別のルートで昆布駅に戻り、80㎞コースはそこからさらにニセコ町をグルッと周って昆布に戻るコースでした。

平坦、登り、ダウンヒルのバランスも良く、参加された方々も、なかなか走りごたえがあったのではないでしょうか。

この日は晴れたり薄曇りになったりの天気でしたが、羊蹄山も良く見え、とても良いコンディションの中を走る事が出来ました。

走りながら、この地域を良く知るサポートライダーの方から地域のお話をたくさん聞けたり、

今年も参加していた東海大学付属札幌高校スキー部の生徒さんの、サドルポジションの手直しを頼まれたりとか、今年も沢山交流をする事が出来ました。

ライドの後は、僭越ながら私のプチ講習で希望者に残って頂き、今年は「電車輪行における安全で効率の良い梱包術」と題した実演とお話をさせて頂きました。

今年も沢山の方々に熱心に聞いていただき、私も嬉しかったです。


この日、参加者が走りながら感じる事となった「楽しい」を基に、この地域の持つ様々な可能性や、サイクリングを一つのツールにした環境改善への課題などを其々が持ち帰る事により、やがてそれが共通認識となってこの地域社会へ還元される事を、このイベントは目指している様に感じています。


この地域に移住をしてきた方が仰っていましたが、人との繋がりやネットワークを構築する上で、ここでは自転車と言うホビーが大活躍をしているとの事でした。

数年前に比べ、自転車を趣味にする方の数が目に見えて増えており、この地では様々な職業やバックボーンを持つ方々が、サイクリングを通してネットワークを広げているそうです。

そう言った方達が、様々な事にもリスペクトを持ちながら、自転車を取り巻く環境の事でも真剣に考えて行動して頂けるようになる事は、とても大きな力になるのではないでしょうか。

こうした事も、このローカルサイズとも言える小さなイベントの持つ目的であり方向性だと思うのです。

国がやっている自転車活用推進計画の様な活動にもリスペクトはしますが、実はもっと末端の各地域の現実に基づいた、このような地道な活動の積み重ねの集約こそが、大きなムーブメントを起こすのではないかと個人的には思います。

この先、モデルケースとなりうる彼らの地域がどう発展して行くのかとても楽しみです。


(メンバーが持ち寄った食材や、ハンターでもある料理人O西さんによる「仕込み」と「焼き」の技術で美味しく頂きました)


イベントも無事に終える事が出来たその日の夕方、主催の中心となった方々の打ち上げBBQに、今年もお邪魔させて頂きました。

(蘭越町は北海道を代表する米処。上下のお酒も「ななつぼし」を使った蘭越の蔵の一品)

いつもながらの腹筋が痙攣を起こす様な笑い話はもちろん、この地の自転車を取り巻くこれからの事を熱く語り合ったりしているうちに、どうやって宿に帰ったか憶えていないくらい呑ませて頂いた、今年もそんな夜が更けていきました。


今年も私をゲストライダーとしてお招き下さった、羊蹄ニセコ自転車走行協議会の渡邉会長をはじめとする関係者の皆様、今回このイベントにご参加をされた皆様に、厚く御礼申し上げます。


最後に、これを読んでいる貴方がもし自転車乗りなら、絶対に来る価値がこの地にはあります。

輪行バッグに愛車を入れて、是非、走りに行かれる事をお勧めします。


店主でした

Positivo

プロチームの元メカニック永井孝樹が運営するサイクルプロショップ。ロードバイクなど、スポーツバイクのことならお任せください。初心者から、上級者まで、丁寧にご相談に乗ります。世田谷区、目黒通り沿い、東急大井町線の等々力駅から徒歩3分。